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by nanasan1029
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中村天風に学ぶ「人生を楽しむ」生き方 1-3: 沢井敦弘

沢井敦弘氏(京都産業大学名誉教授)が中村天風先生から直伝された教えを語る、今こそ中村天風に学ぶ「人生を楽しむ」生き方をしようと…【キーワード】:中村天風, 心身統一法, 瞑想法, 意識改革, 自己暗示, 自己暗示法


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a0028694_9205259.gif1. 人生のどん底から救ってくれた中村天風の教え

私は、20代、30代と比較的健康に恵まれました。天風先生がご存命で、その指導のもとで「心身統一法」というヨーガの修行をヒントにした方法を実践していたからです。「心身統一法」のなかでも、自己暗示のことばが、私の心に影響をあたえた最大のものであった、といまは思います。愚かな私は、その頃、そのことをあまり意識していませんでした。

私は高校で8年間英語を教えたあと、36年間、大学で英語を教えました。講師、助教授、教授と順調に昇進し、教授になったのは42歳のときでした。大学院へもいかず、学士の資格しかなかった人間としては異例の早さでした。

50歳にさしかかった頃、ひどい腰痛におそわれ、2、3年苦しみました。6カ月休職もしました。その頃、天風先生に習った瞑想をあらためて学びなおし、瞑想のコツを会得するにいたりました。そして、腰痛からくる消極的な気持ちを克服することができました。そのいきさつ、個人的体験は、『中村天風から教わったやさしい瞑想法』(プレジデント社)にくわしく書きました。

50歳代のおわり頃、大学で役職につき、大学全体の英語教育の責任者になりましたが、英語教育の方針について経営のトップと意見が対立し、私は苦境に立ちました。しばしば経営のトップと私のあいだで激論になり、罵倒しあうまでになりました。

これくらいのことに負けない自分だと思っていたのですが、ある朝、ストレスが積もりつもって心労となり限界に達しました。「このような精神状況のなかで人は自殺を考えるんだな」と私は思い、「この苦境から抜けでるには、教授のポストを投げだして辞職するしかない」とまで考えました。59歳のときでしたから、そのとき退職しても許される年齢だったかもしれません。

その日、いつもの瞑想を20分ほどしてから、そのときの自分の精神の状態を内省して、こう思いました。

「現在の自分の心は落ち込んでいる。20代で天風先生のご存命の頃は、こうではなかった。もっと力強くポジティブだった。当時の自分といまの自分は、どこが違うのか」

このように自問して、ハッと気がついたことは、

「ああ、そうだ!  20代の頃は、毎日のようにポジティブな自己暗示のことばを唱えたものだった。それらが私をはずむように元気にしていたのだった」

そう思いついて、私はもう一度天風先生から習った自己暗示のことばを覚えなおそうと決心したのです。そして先生の書かれた誦句集をとりだし、自己暗示のことばをくりかえし唱えました。すると、2、3日もすると、ぐんぐん昔のように元気が戻ってくるのを感じました。

あんなに苦しかった気持ちが、ウソのように消えて、それ以来私は毎日誦句集の自己暗示のことばを暗記しなおし、自分に朝夕いいきかせました。その効果は驚くべきものでした。大学の役職も、ウソのように気楽に感じられるようになりました。

真っ暗な闇の支配する部屋の中に、微かな光を灯すだけで、闇は消えてしまいます。おなじように、心の闇も、わずかな自己暗示の明るいことばで消えてしまうものです。ちょっとしたポジティブなことばにも、絶望的な状況から人を救う力があります。人の心を元気づけるような唱詩をくりかえせば、それは大きな光となって、人の心を照らすはずです。


(source:president 2012.10.3)


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a0028694_9205259.gif2. ことばの自己暗示は自己変革である

ことばの自己暗示がポジティブであれば、それをおこなう人を強くするのはなぜでしょうか。それは一言でいえば、自分を信ずることができるようになるからです。それは一種の自己変革、もしくは自己改造です。

私は恩師中村天風から、自分を信ずることを「信念」ということばで教えられました。ここで、信念について天風とともに考えてみたいと思います。

信念とは、自分を信ずる念、であり、絶対的な安心感であり、自分の夢や希望を実現する原動力となるものです。信念の強い人は、ゆるぎない安心感をもって、人生を歩いていくことができます。その反対に、信念のない人は、まるで薄い氷の張った湖面を、恐るおそる歩いていくような、頼りない気持ちで人生を送ることになります。

信念は信仰とはまったく違います。宗教的な信仰は、多くの場合、神にすがろう、仏に頼ろうとします。信念は、自主自律の精神で、現実的な方法で人生をつくっていく力です。現実的な方法の一つが、このことばの暗示力の活用です。つまりポジティブな唱詩を唱えることです。唱詩を毎日唱えると、信念につつまれた状態になり、心の奥から力がわいてきます。

天風は「強い信念があれば、奇跡以上の良い現実が生命にあらわれる」と言っていますが、誤解してはなりません。「奇跡」というのは怪しげで迷信的な出来事ではありません。天風の言う「奇跡」とは、常識で考える以上の自己改造が現実化することを表現していることばです。

信念があると、他の人ができることなら、なんでもできるようになる、と天風は考えました。多くの人は、ちょっと努力してできないと、すぐにあきらめてしまいます。そして、できる人のことを、特別な人であるかのように考えてしまいます。

中村天風という人は、若い頃は血の気の多い、いわば激烈な行動家でしたから、じっと机にむかって、絵を描いたり字を書くことはきらいでした。絵を描かせても、円(まる)を3つかいて、それをつらぬく一本の棒線をひき、これが団子だ、といって笑っているような子供だった、と天風自身が言っています。字もろくに書けなかったそうです。それが、中年になって信念を強固にしてから、天風は絵も字も驚くほど上手になったのです。

私は先生の描かれたいくつかの動物、植物の絵を見たことがありますが、玄人眼にどう映るかは知りませんが、とてもよく描けています。また、天風の揮毫(きごう)は、余人にはまねのできないほど気力の充実した筆はこびで、しかもなんの衒いもこれ見よがしなところもない、淡々として高貴な風韻があり、天風の魅力ある人柄が出ています。天風が「信念は奇跡のような力を人に与える」と表現するのは、そういう自分でも信じられないような自己自身の変わりようを念頭に置いてのことです。

このような天風の書や絵はほんの一例です。天風はネパールでの修行ののち、信念が強くなったために、それまで不得手だったものが、人並み以上にできるようになりました。天風はそのことを踏まえて「奇跡」ということばを使ったわけです。


(source:president 2012.10.4)


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a0028694_9205259.gifことばの自己暗示力実践法

ロンドンオリンピック2012が終わりましたが、テレビで観戦していると、何人かの選手がプレイの直前に口でぶつぶつなにかことばを唱えていることに気づいた方もいらっしゃったのではないでしょうか。その唇の動きから、あれは自己暗示をしているのだな、と私にはわかりました。

オリンピックのような、人生ここ一番!という大舞台で、自己暗示のことばは魔法のような力を発揮するものです。けれども、私たちが生きる平凡な日常の舞台の上でも、自己暗示のことばは、大いに私たちの心に元気と力をあたえてくれます。

そんなことばの自己暗示の実践方法についてまとめた新刊『すべてはよくなる―─わが師中村天風に教わった自己暗示力』の内容の一部を、日頃多忙なワーキングピープルの方のためにご紹介します。


******


■「自己暗示のことば」を唱えることによって、人生を変えることができる

いろいろな分野で成功した人々は、必ず自己暗示のことば―─座右の銘─―をもっているものです。それらはすべて人生をプラスの方向へ、人生を変える力があったのです。
たとえば……、

「私は正直、親切、愉快だ!」(天風のことば)

という自己暗示のことばを、毎日2回(朝と夕)、くりかえして唱えてみてください。1カ月もたつと、そんな人間に自分が変わったことに、驚くでしょう。

いつのまにか、人と話す時にウソをつかない正直な人間となり、人に親切にせずにはおれない人間になり、いつもなにかしら愉快でしょうがない人間になっています。
これが「ことばの自己暗示力」です。


■「自己暗示のことば」によって、「しつこい怒り」も消える

しつこい怒りを消すには、他人本位でなく自己本位の人間にならねばならない、と言われています。自己本位とはミスリーディングな言葉で、「自律」というべきで、「自律」とは「自己暗示の活用」です。
ポジティブな、元気がでるような、自己暗示のことばを毎日唱えると、自然に「しつこい怒り」など消えていくものです。


たとえば……、

「私は喜びだ、感謝だ、笑いだ、小躍りだ、と
―─勇ましく溌剌と、人生に一切に、勇往邁進していこう!」(天風の「言葉の誦句」より)

こんな気持ちになるだけで、明朗快活となりますから、「怒り」などは消えてなくなります。


■「自己暗示のことば」をもたないと、プラス思考は実現しない

プラス思考は、人生が順調な時には、だれでも容易にできますが、ひとたび恐ろしい病にかかったり、仕事が行き詰まったりすると、たちまちできなくなります。しかし、病気の時や、運命のおもわしくない、困難に直面した時こそ、プラス思考ができないと、それを乗り越えられないのです。

平素から「元気の出ることば」を自己暗示としてくりかえし唱えていると、いざというときに、自発的に「折れない心で」プラス思考をして、病や困難をのりこえていく、頼もしい自分を発見できるのです。


■「唱詩」(=自己暗示のことば)で自分の心を鼓舞しよう

唱詩とは、数個の文章から成り立つ、朗唱のための詩という意味です。

ふつう、自己暗示のことばとか、座右の銘というと、ワン・センテンスほどの短いものですが、数個の文章から成り立っている方が、思考の根拠を盛り込むことができ、自分に対して説得力が生まれ、より効果的になります。


■中村天風は自己暗示のことばで、病を克服した

ネパールで悟りを開き、病を克服して、帰国して50年間、実践哲学を説いた中村天風は、その後も健康一筋というわけではありませんでした。(あまり知られていない事実ですが)その後も色々な病とたたかいましたが、すべて瞑想と自己暗示などの方法で克服し、健康を享受し92歳まで呆けることもなく活躍し、長寿を全うしました。しかも自己暗示によって自己変革をとげ、人格を陶冶し、多くの政財界の人々に尊敬されました。
天風の自己暗示のことばは、『運命を拓く』(講談社文庫)に掲載されています。


■ノーベル賞をうけた益川教授の座右の銘を唱詩にする

益川敏英さんは私の大学の同僚ですが、「眼高手低」という座右の銘をもっておられます。その意味を私は次のような唱詩にしました。これが唱詩の一例です。

私は人の世のために役立つような
立派な科学者となるために
高い目標をみつめて
手は低いところで
コツコツと地道な研究にはげもう!

このような唱詩を自己暗示のことばとして毎日唱えると、自然に信念は強くなり、理想が牽引力となり、科学をめざす若い人が育つにちがいありません。


■「般若心経」を自己暗示の唱詩にする

むつかしい般若心経の意味がスラスラ分かる人は、原典を唱えるのもよいでしょうが、分かりやすい現代文で真意をとなえると、自己暗示力によって、いっそう「空の思想」を自分の信念にして、頼もしい自分になれるでしょう。

一切空
物には実体はなく、一切は空である。
人がふつう感覚しているものは、すべて空である。
人がふつう思ったり考えたりしているものは、すべて空である。
人が意志しているものも、すべて空である。……(以下略)

******

このように、ことばには驚くべき暗示の力があります。そしてそれは多くの人がすでに気づいていることです。にもかかわらず、多くの人はなぜ自己暗示にことばの力を活用しないのでしょうか。おそらく、まわりにそのような人がいないからにすぎないのではないでしょうか。

ことばの自己暗示とは、自分で自分を励ますことです。自分の心を喜ばすことです。ことばを自分にむかって発したその瞬間に、自分の心がそのことばどおりに変化していきます。真剣に、毎日くりかえし実践すれば、その驚くべき魔法のような効果が必ずや実感できるはずです。

自分の人生を変えられるのは他人ではありません。ましてや一冊の書物でもありません。この世でたったひとつ、自分自身の「ことば」だけです。

日々の仕事の悩みや不安で疲れた自分の心を自分自身で大いに励ましてやろうではありませんか。


(source:president 2012.10.5)



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沢井 淳弘
さわい・あつひろ
京都産業大学名誉教授

1939(昭和14)年、大阪に生まれる。京都大学英文科卒。京都産業大学名誉教授。京都市在住。大学に入学してすぐに原因不明の病気を患う。郷里の広島に帰り治療を行うもなかなか回復せず、その頃「人はなんのためにこの世に生きてきたのか」という人生の根源的な問題について悩み始める。

キリスト教や仏教の本を読み漁り、ますますわからなくなり絶望的な気持ちに陥っていたとき、伯母の強いすすめで、心と身体の真の健康を確立する方法として「心身統一法」を創案した中村天風(1876-1968)の講話を京都で初めて聴く機会に恵まれ、それがきっかけで人生が変わり始める。以来、12年間にわたって薫陶を受ける。

中村天風亡き後も、瞑想やことばの自己暗示法の実践・研究を続け現在に至る。「ことばの自己暗示は、私にとっては、魔法のようなものです。だから、私はだれにも負けないほど熱心に、自己暗示を実践したいと、心に誓っております」(著者「あとがき」より)。

主な著書に『中村天風から教わったやさしい瞑想法』(プレジデント社)、『心を空にする~中村天風「心身統一法」の真髄』(編著、財団法人天風会監修、飛鳥新社)ほか。2012年9月29日に『それでもよくなる──わが師中村天風に教わったことばの自己暗示力』を上梓。




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【Tags】:#中村天風, #心身統一法, #瞑想法, #意識改革, #自己暗示, #自己暗示法
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by nanasan1029 | 2012-10-05 23:04 | 発想法・勉強法