夜型人間は「悪夢」を見やすい!?…
2012年 10月 25日
“夢は五臓の煩い”ということわざがあります。悪い夢を見た人に「最近疲れているんだね」となぐさめるために昔から使われてきた言葉ですが、このことわざがあながち迷信ではないことが最近になって科学で証明されつつあります。
私たちはなぜ悪夢を見るのでしょうか。また、悪夢を見ないようにすることは可能なのでしょうか。アメリカの科学サイト『LiveScience』をもとに、その答えを探りたいと思います。
1. 夜型人間のほうがより悪夢を見やすい
また、夜型人間は朝型人間と比べて悪夢を見やすいといいます。ある研究では、264人の大学生を集めて、悪夢を見る頻度を0から4で評価してもらいました。その結果、朝型人間が平均1.23だったのに対して、夜型人間は平均2.10と、1ポイント近く上回ったのです。
研究者らは睡眠習慣と悪夢の明確な関連性はまだ分かっていないとしながらも、その理由について推測しました。ストレスに反応するホルモンの一種、ストレスホルモンコルチゾールの分泌は、明け方にピークを向かえます。その時間帯にまだ眠りについていれば、コルチゾールが上昇して、鮮明な夢や悪夢を見ることになると研究者たちは述べました。
2. 暴力的な夢は睡眠障害のサイン
まるで暴力映画のワンシーンのような夢を見ることがあります。ジャーナル誌『神経病学』に寄せられた論文よると、暴力的な夢は、レム睡眠行動障害と呼ばれる睡眠障害を患っている場合に起こりやすいとのこと。また、パーキンソン病や痴呆を含めた脳障害の初期兆候としても知られています。
3. 男性のほうが卑猥な夢をよく見る
大方の予想通り、卑猥な夢は男性が女性よりも頻繁に見ています。反対に、西イングランド大学の心理学者ジェニー・パーカー氏によると、女性は男性よりも悪夢を見る傾向が強いそう。
同氏いわく女性の悪夢は、恐ろしい夢(誰かに追われていたり、生活を脅かされたりする夢)、愛する人を失う夢、もしくは混乱状態にある夢の3パターンに分けられるそうです。
4. ビデオゲームで夢をコントロールできる
また、ゲームと同じように夢をコントロールすることで、夢の見方を変えられるとジェーン・ガッケンバック氏(カナダのグラントマクエン大学の心理学者)は主張します。
彼女が行なった研究では、ゲーマーはゲームをやらない人と比べると、自分の体を外から観察する夢をよく見る傾向にあることが分かりました。さらに、ゲーマーは、ビデオゲームのキャラクター同様、夢の中の自分を操作する能力も高かったのです。
その能力は、ぞっとさせるような悪夢を苦のない夢に変えるのに役立つかもしれないと2008年の研究報告で彼女は述べています。また、そういったトレーニングは、PTSDに苦しむ在郷軍人のケアにも役立てられています。
5. 夢を見る理由
デルドレー・バレット氏(ハーバード大学の心理学者)は、夢を見ることが日常の悩みを解決する手助けになっていると説きます。
視覚的かつ非論理的な夢を見ることは、問題を解決するのに必要となる独創的な思考を育むのに役立っているというのです。もちろん、夢を見る理由はほかにもあると思いますが、脳を再起動させるという意味で、夢は大切な役割を果たしているのですね。
(source:menjoy2012.5)
その他の夢の雑学記事
【Tags】:#夢, #悪夢, #悪夢 意味, #悪夢 心理, #夢 分析, #夢 心理, #夢 解釈